2026年6月20日
ロッテルダムの日本食事情:日本人が本当に通う店
ロッテルダムの日本食は、ラーメンが圧倒的な存在感を放つ。HONMONOデータが浮き彫りにしたのは、SNSや観光客の間で話題の店と、日本人が納得する店の間に、思った以上の溝が横たわっていること。特に、地元で高い人気を誇る数店は、日本人の口に合わない「インスタント感」や「味のムラ」を指摘される傾向が顕著だ。
Yokohama Ramen Saitoは、8年にわたって横浜家系ラーメンを提供し続ける店。自家製麺と豚骨スープ、そして店主齋藤氏のもてなしが、日本人の常連客から一貫して支持されている。地元の風車粉を使った麺の食感は、日本で培われた技術を感じさせる。開業当初は専門家からの厳しい指摘もあったが、近年はブラッシュアップが進み、オランダにおける日本ラーメンの代表格として定着している。
AJISAN Authentic Tokyo Ramenは、開業初期に「日本で食べるものと同等」と評された経歴を持つ。しかし、最近の日本人の利用者からは、スープの温度管理やチャーシューの品質、味付けの甘さに対する疑問が増えている。餃子にテリヤキソースがかかるなど、西洋化した調理法への指摘も散見される。かつての高い評価を維持するため、基本に立ち返る必要がある。
Tensai ramenは、自家製麺と濃厚な豚骨スープを売りにする店。オランダ国内では高い水準にあるとされる一方、日本でラーメンを日常的に食べてきた日本人からは「味に深みがない」「何かが足りない」という声が上がる。価格帯が高めに設定されていることもあり、期待値とのギャップを感じる客もいる。
Hinoki Noodle Soupは、ロッテルダムで長く営業するラーメン店だが、近年は麺にインスタントのような食感が出ることや、スープの味付けにムラがあると指摘される機会が増えた。接客の質も低下傾向にあり、以前の満足度を得にくくなっている。
RaMen TOMOHARU Rotterdamでは、鴨肉トッピングや味噌ラーメンが個別に評価されることもある。だが、直近の動向を見ると、接客対応の変化やスープの力の弱まりが気にかかる。18ユーロという価格に見合う体験が提供されているかは、日本人利用者の間でも議論の余地がある。
Ramen Nikkouは、スタイリッシュなフードコート内に位置する。1年前の日本人の来店者からは、醤油ラーメンと味噌ラーメンが「欧州の中ではトップクラス」と評されることもあった。スープの重みと味付けのバランスが日本に近いと感じた人も多い。
Japanese Dining MUSUBU Rotterdamは、元公邸料理人をシェフに迎えた日本食レストラン。日本人スタッフによる心配りのある接客と、和の内装が、日本から訪れた家族連れを和ませる。過去10か月の間に、日本人利用者からの否定的な声は確認されていない。
SHIN - True Japan Flavours & Matchaは、海外の限られた食材の中でおすましや出汁茶漬けを提供する創作和食居酒屋。抹茶カクテルの仕上げの良さも、在住日本人の間で評価されている。
Kiiro Japanese Curry Houseは、CoCo壱を思わせる味わいの日本カレーを提供する。日本人の利用者からは味自体は好評だが、調理過程でレトルト製品を使用している可能性を指摘する声もある。
ロッテルダムで日本食を探す際、人気の高さと日本人の納得度は必ずしも一致しない。HONMONOのデータは、長年の信頼を築く店と、一時的なブームに乗る店の違いを明確に示している。ラーメンにせよ、和食にせよ、日本人が足繁く通う店の共通点は、調理への一貫した姿勢にある。